貴金属買取で損をしない方法とは?高く売る方法をお伝えします!

遺品整理で出てきた貴金属類

母の急死

父が亡くなったとき母はとても落胆して、後を追ってしまうんじゃないかと周りはみんな心配していました。
1年ほどは気力もなく、以前のおしゃれで社交的な母ではなくなってしまいました。
1周忌を終え、母が突然「家を売る」と言い出したのです。
父の思い出が多く、私も育った家は、母にとって一人暮らしには辛かったのだと思います。
家は古かったのでほとんど価値がなく、土地代だけの売り出し価格でしたが、幸い4ヶ月ほどで買い手が付き、母はマンションに引っ越しました。
その際、不要なものと一緒に父の物も処分してしまった母は、「私が死んだときも、必要なものだけを残してあとは処分してね」と言っていました。
母が手元に残したのは、生前父が使っていたメガネとライターだけでした。

その母が亡くなったのは、それから2年経過した頃でした。
それまで元気だった母が倒れて、救急車で病院に運ばれ、あっという間に亡くなってしまったのです。

母の遺品

呆然自失で半年余りを過ごした私は、母のマンションを片付けなければいけない思いで、行きたくない思いを押し殺して母のマンションへ行きました。
遺品整理は、私にはとても辛い作業でした。
母を思い出しながら、手を止めて思い出に耽ってしまうこともありました。
しかし「私が死んだときも、必要なものだけを残してあとは処分してね」という母の言葉を思い出し、3ヶ月掛けて遺品を整理しました。

母の形見

私は形見に、母の真珠のネックレスを選びました。
洋服はサイズが合わないし、着物は着丈が合いません。
指輪も母の指は細く、私には付けることができません。
そして真珠のネックレスを選んだのです。

そこで、残った貴金属をどうするか、という壁にぶつかりました。
恐らく、売却すれば結構な値段で売れると思います。
母は本物志向で、どれも良いものばかりでしたし、何より購入していたジュエリーショップも一流店でしたから。

しかし母の物を売却することには、強い抵抗がありました。
思い出の品を売って、お金に換えることに抵抗があったのです。
だからと言って、私が全て持っていてもどうなるものでもありません。
私は悩みに悩んで、売却することに決めました。

親戚の反応

しかし私が意を決しても、私の一存では決められませんでした。
母の妹に当たる叔母が、遺品整理について細かく訊いてきたのです。
母の着物は、実はこの叔母に譲りました。
ほかのものはどうしたのかと訊かれて、私は大まかに説明をし、最後に貴金属類に関しては売却するつもりだと言ったのです。
すると叔母の顔色が変わりました。
憤慨したように、母が天国で悲しんでいると泣きながら言う叔母に、先の母の言葉を伝えました。
「私が死んだときも、必要なものだけを残してあとは処分してね」
そう言った母の思いを汲んでほしいとお願いしたのです。
私だって、売却することは心苦しいのです。

すると叔母は、「確かに私が死んだときも、遺したもので困らせたくないわ」と言って、肩を落として何度も頷きました。
不本意だったと思います。
私も同じ気持ちだったので、分かります。
しかし、渋々でも叔母が承諾してくれたことが、私にとっては救いでした。

遺品の売却

当たり前のことですが、それが母の遺品だということは質屋の人には関係ありません。
商品は商品ですので、ルーペで一つ一つ観察しては電卓を打っていきます。
こんな風に売ってしまっていいのだろうか。
私の中でその想いは消えることはありませんでした。

ダイヤモンドの指輪、大粒のエメラルドのネックレス、真珠の指輪、ディオールのネックレス、ほかにも数点ありました。
査定価格は20万円に満たない程度でした。

私はそのお金の中から、せめてもの気持ちで母の好きな羊羹を買って、墓前にお供えしました。
気持ちは晴れませんが、これで良かったのだと思います。
今は後悔はありません。

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